作者のつくし卿がメイドインアビスを作るにあたって影響を受けた作品とインタビューに答えていた「神々の山峰」を読んでみた。
ぼくの住んでるところのとなり街に400円で一日10:00〜20:00まで読み放題のマンガパークというところがあるのだけれども、土日になると小、中、高は200円でマンガを読めるのでたくさん来ていつもごった返している。
最初にメイドインアビスを書いたこの記事も
マンガパークで朝10:20に行ったら既にメイドインアビス全巻取られていて、賭けグルイ1〜7巻を読んだあとに読み始めたものだから、ボンドルドあたりからまったく頭に入らずにこっくりしながら「ブログの記事にしょう」と書いたときのものだ。
このとき、もう一つ書いた記事がキングダム
そのあと、全巻買わないとこのマンガはわからないと思って全巻買った。
さて、神々の山峰もマンガパークで早読みで四時間かけて読んでみたが、作者が影響を受けているだけあってメイドインアビスとのいくつかの類似点を感じた。(ネタバレあり)
神々の山峰はエベレストに登る
メイドインアビスはアビスに潜る
奈落見取図を反対にしてみると若干だが山の形に見えなくもない。
つくし卿はエベレストのことをラスボスと言っているがメイドインアビスのラスボスはアビスそのものの可能性もあるのではないだろうか。
神々の山峰には実在していた人物が出てくる。
日本では「そこに山があるから」という有名な言葉を残したジョージ・マロリー
そしてマロリのパートナーのアンドリュー・アーヴィン
神々の山峰の最初に出てくる名前はたしかオーデルという人物、マロリにパートナーに選ばれずに2人が頂上に登る姿を見ていたときに言っていた言葉で
いまでも化石が見つかり「エベレストが海の中にあったなど信じられん」というようなニュアンスの言葉
エベレストは約1億5000年前にインド・オーストラリアプレートが動きだして4500年前にユーラシア大陸とぶつかり2つの大陸に挟まれた海底だった場所が押し出されてヒマラヤ山脈が海面からできた。エベレストの標高の高いところではいまでも貝の化石が見つかるらしいのだが
ぼくにはエベレストがアビス、貝殻の化石が遺物か?と思えた。
海面から盛り上がってできたエベレスト
アビスは逆に海に沈んだという設定ではないだろうか?
神々の山峰の主人公、羽生丈二は自らを山屋と呼び、日本にいる頃は一年で250日間、山に篭り、山に登る回数をふやすためできるだけ帰らずに旅費を節約して仕事もできるだけしなかったというほどの山好きというより山に飢えている感じの人物
パートナーを山で失ってもどんなに傷を負ってもエベレストを諦めない
リコもアビス好きのアビスバカで奈落の底に行くことを諦めない
ここも神々の山峰に影響を受けているように感じた。
つぎに羽生丈二の奥さんの母親の形見にネックレスが出てくるのだがリコも青いネックレスをベニクチナワに襲われる前に拾っている。
あれはライザの形見だろうか❓
神々の山峰では重要なメモやカメラの写真などが出てくる。メイドインアビスでもライザの封書、リコのメモなど出てくるが今後、重要なメモや封書が出てくるかもしれない
神々の山峰ではエベレストにアタックするかどうか天候を見て判断する場所を前線基地と読んでいる。
メイドインアビスは深界五層に前線基地がありラストダイブに挑む絶界の祭壇がある。
最後にジョージ・マロリこの人物は頂上付近で亡くなっており、登頂を達成したのかどうかはいまだに謎であり、持っていたカメラが見つかっていない。カメラが見つかれば現存できる可能性もあるのだが発見されていない
神々の山峰はこのカメラが店で売られているところから物語は始まるのだけれども
ジョージ・マロリは仮に登頂を果たしたとして下山した途中で亡くなったことになる。
そして羽生丈二も下山途中で亡くなっている。
羽生はただ山を登るわけではなく誰も登ったことないルート前人未到の エベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂することにこだわった。後に羽生と一緒にエベレストに登り最後の姿を見ていたクライマー兼カメラマンの深町に発見されて最後のメモを深町が読み真相がわかる。同時にジョージ・マロリの謎の答えもわかるがそこはフィクションだ。
ライザは深界七層、直前まで辿りついていることは封書で明らかにされているが生死ははっきりしておらず墓だけは深界四層のトコシエコの群生地で発見されている。
ライザは生きているのだろうか❓
エベレストの頂上付近には力尽きた人達が200体前後、回収できずに放置されているらしい
登山家の野口健が言っていたがエベレストは頂上までいく途中で亡くなった方の遺体を見ることになるので登頂しても嬉しくはなく逆に怖いと、
そして死を身近に感じて逆に、生に対する執着心が出てくる。大事なことは生きて帰ってくることだと言っているのをYouTubeでみた。
ジョージ・マロリーは登頂出来ていなかったとしても、1924年当時だれも踏み入れたことのない頂上付近まで辿りついたことには変わりなく、ノウハウや設備が乏しい当時の苛酷さは現在よりはるかに上で、だれも達成したことのない畳3畳くらいしかないエベレストの頂上に辿りついていたとしたら圧倒的達成感を感じたのではないだろうか
人類がまだ、誰も辿りついていない領域に立った瞬間はだれも知らないが本人だけは知っている。
誰もいない一面真白な世界で力尽きて、秘め事のまま終わらせてしまうのは無念だったのかもしれないが想いだけは届けたのかもしれない俺は頂上に立ったぞと家族にたいして
リコは奈落の底に辿り着きオースの街で帰りて奈落の冒険を皆に語れるのか、それともアビスで力尽きるのか
マンガは主人公がピンチになり絶対絶命から勝利、目的を達成するのがほとんどだ。
いま連載しているマンガのほとんどが主人公が最後に勝つなど適当にこれもこれもそうだよと当てずっぽで言ってもほぼ当たってしまうだろう
マンガはハーピエンド九分九厘、現実はそうは必ずしもならない
最後の終わりが固定的だからこそマンガの話と言うのかもしれない
下の記事にも載せたがジョージ・マロリーの言葉
クライミングに何か「効用」があるか、世界最高峰の登攀を試みるに何か「効用」があるか、と誰かに訊かれたら、私としては「皆無」と答えざるを得ないだろう。科学的目的に対する寄与など、まるでない。ただ単に、達成衝動を満足させたいだけであり、この先に何があるか目で確かめたいという、抑えきれない欲望が、人の心のなかには脈打っている。地球の両極が征服された今、ヒマラヤのその強力な峰は、探検者に残された最大の征服目標である。
メイドインアビスの更新はいつなのだろうか?まさか読者体験型マンガという新境地を打ち出して読者を成れ果てにするつもりなのではないか!ゴォォォン
更新? なんそす?